リーブス財務相は4日火曜、予算修正案の発表前に行った予備演説で「公共サービスへの財源確保と財政赤字の削減のため、政府は増税を迫られる可能性がある」と述べています。また「困難な経済状況」に言及し、「事実を直視しそのまま受け止めなければならない」と語りました。
イルナー通信によりますと、今月26日の公式予算発表目前でのリーブス財務相のこの表明は、税制改革の前兆とみられています。リーブス財務相はまた「イギリス政府の財政戦略は党の思惑を超えている」と強調したものの、所得税と国民保険料の据え置きという労働党の公約については、表向きの支持表明を差し控えました。
リーブス大臣のこの表明を受けて、英ポンドは米ドルに対して6カ月ぶりの安値を記録したほか、ロンドン証券取引所の株価指数も下落しました。アナリストらは、市場の反応を「各世帯の家計へのさらなる逼迫に対する懸念の表れ」だとしています。
政界においては、「労働党は『公正な成長』と中流階級への支援を約束して政権を掌握しておきながら、現実には2兆5000億ポンドを超える負債と約400億ポンドの赤字を抱え、選挙公約から乖離している」との指摘が野党側からなされています。
リーブス財務相は2010年代の緊縮財政政策への回帰を否定し、大企業の負担割合を増やすなど公平な税制改革の実施を約束しています。しかし、専門家は「持続的な経済成長を伴わない増税は、国内の各世帯への経済的逼迫を倍増させ、景気後退と消費低迷の悪循環をさらに深刻化しかねない」と警告しています。
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